こんにちは。
『アダルトチルドレン・HSPの方の生きづらさに寄り添う心理カウンセラー』
高井なほです。
子育て後の空虚感:「何をしたらいいのか分からない」と感じているあなたへ

「私には何ができるのか」
「何をしたらいいのか分からない」
こんなお悩みありませんか?
今まで家族のために一生懸命に尽くしてきた。
それが喜びでもあり、生きがいでもあった。
だから、子どもから手が離れた時に、どうしていいのか分からなくなった……
そんなふうに感じていませんか?
✅ 子育てもひと段落。時間はあるのに、何をしたいか分からない
✅ 今まで家族のために生きてきた。自分のための時間が怖い
✅ やりたいことを見つけようと頑張ってみるけれど、空回りしてばかり
✅ 自分には何もない、と思ってしまう
✅ 何もしていないことに罪悪感を感じてしまう
いざ自分の人生に向かい合ったら、
焦りと怖さと、無力感を感じてしまって苦しい……
そんなふうに感じているとしたら、それはとても自然なことです。
あなただけではありません。
解決の第一歩
自分の内面に目を向けてみること
このようなお悩みの背景には、
「長い間、誰かのために生きてきた」という人生の土台があります。
役割が終わった今、空白のような感覚になるのは、とても自然なこと。
急に違う人生を生きようとはせず、
ゆっくりと自分の内側の気持ちに耳を澄ませてみましょう。
「やりたいことを探す」のではなく、
「できることを探す」のでもなく、
「やりたくてもできなかったことはなかったか」……そんなふうに考えてみてもいいでしょう。
時間を十分にかけてもいいのです。
自分の中から声が聞こえてくるのを待ってみてください。
なぜこのような感情が生まれるのか…
「人のために生きるのが当たり前だった」から
アダルトチルドレンの方は、小さい頃から “役割” を背負って生きてきた人が多いので、
「人の役に立っていない自分」に強い無価値感を感じてしまうことがあります。
- 「いい母親」「しっかりした大人」になることに全力を注いできた
- 自分のことを後回しにするのが当たり前だった
- 「私さえ我慢すればいい」と思って育ってきた
そんな方が多いのです。
心理学的には、このような方は、自分の人生を生きる経験をしてこなかったため、
時間ができた時に「自分って何が好きだったっけ?」「何をやりたいんだろう?」と
わからなくなってしまいます。
「内面の見直し」の時期
特に子育て後は、「今までの人生これでよかったのかな?」と
自分に問いかける機会が増えてきます。
これは中年期の自然な “内面の見直し” でもありますが、
人生の空白感を強く感じやすい時期でもあります。
人は、失った役割のあとに「自分を見つけなおす時期」がやってきます。
でも、いざ自分に向き合おうとすると、
とても強い恐怖を感じることがあるのです。
湧き上がってくる感情
忘れていたはずだった「自分は無価値だ」という思い。
「自分には何もできない」という無力感。
そして、過去のことを思い出して、
「本当は私も、誰かに頼りたかった」
「安心して甘えられる場所がほしかった」
……そんな気持ちが出てくることもあります。
そういう時には、何か新しいことをする前に、
まず自分の傷ついていた感情を癒すことが必要になります。
具体例
子育て後に生きる意欲を失った50代女性Nさん
末の子どもが就職し、家を出ていった後、
「何をしたらいいのか分からない」と感じたNさん。
ずっと家族の中で「良い」妻であり、「良い」母であろうとしてきました。
今後の人生を考える際に、自己啓発本を読んだり、
SNSで同世代の女性の投稿を読んだりしていましたが、
何もできるような気がせず、
子どもがいなくなってしまった寂しさも重なって、
どんどん気持ちが落ち込んでいきました。
そのうちに、何もしていない自分が嫌になり、
罪悪感とともに「自分には価値がない」と思い始め、
涙が止まらなくなってしまいました。
日に日に元気を失っていくNさんを心配して、
ご主人がカウンセリングを勧めてくださいました。
カウンセリングを通じての変化
セッションの中でNさんは、
つらかった子ども時代のこと、
ご自分の親への思いなどを、
少しずつ話してくださいました。
いろいろなことを思い出されているようで、
まるでご自分の人生を、ずっと昔から辿っていくような感じでした。
過去の傷ついた感情が少しずつ癒されるとともに
ご自分の今までの頑張りを受け止められるようになったようでした。
最後のセッションでは、少し元気になった様子で、
ご自分のこれからのことを考えてみたい、と言われていました。
まとめ
新しい人生への第一歩
自分のための人生を始めようとするとき、
強い怖さや無力感が出てくることがあります。
でも、それは「人のために」生きてきた人生からの卒業のサインでもあるのです。
焦る必要はありません。
ゆっくりと、これからの未来について考えていきましょう。
一人で抱え込まず、必要であれば専門家のサポートを受けながら、
あなたらしい新しいステージを歩んでいくことができます。
あなたの人生は、これからが本当の始まりなのかもしれません。