【HSP】傷ついたことを言えない理由と対処法|ひとりで抱え込まないために

こんにちは。
『HSP/HSC・アダルトチルドレンの方の”生きづらさ”に寄り添う心理カウンセラー』
高井なほ
です。

ゆったりとした気持ちで日記を書く

HSPさんに多い
「傷ついても言えない」悩み

友だちの何気ない一言。上司のちょっとした態度。家族のふとした表情。
そんな些細なことに心がチクッと傷つく。
何かを伝えようか、と思っても、「これって言っていいのかな…」「気にしすぎって思われるかな…」と考えているうちに、何も言えなくなってしまう。

そんなお悩みはありませんか?

そのまま布団に入っても、頭の中で同じことがぐるぐる回り続けます。
「あの人は悪気がなかったんだよね」
「私が勝手に傷ついただけかも」
「変に言い返して、関係がギクシャクしたら大変だったから…」

そうやって自分に言い聞かせても、胸のモヤモヤは消えてくれない。
むしろ「こんなことで悩んでいる自分」を責めて、さらに苦しくなっていく――。

もしあなたがこんなふうに、傷ついた気持ちを人に伝えられず、ひとりで抱え込んでしまっているなら、まず知ってほしいことがあります。

それは、「あなたが弱いからではない」ということです。

HSPの方が「傷ついた」と言えない心理的理由

「言いたいのに言えない」――その理由は、実はあなたの中に刻まれた、
過去の記憶にあるかもしれません。

以前、勇気を出して「傷ついた」と伝えたとき、こんなふうに返されたことはありませんか?

「そんなことで?考えすぎだよ」
「神経質だね」
「もっと強くなりなよ」

そのとき、あなたの心には何が刻まれたでしょうか。

「私の感じ方は、おかしいんだ」
「こんなこと言ったら、めんどくさい人だと思われる」
「傷ついたなんて言っちゃいけないんだ」

こうして、少しずつ、自分の気持ちを押し込めるようになっていきます。

HSPの方は、周りの空気や言葉のニュアンスを人一倍深く感じ取ります。
だからこそ、他の人が気にしないような一言でも、心の奥深くまで響いてしまう。
でもそれを誰かに話そうとすると、「また否定されるかもしれない」という怖さが先に立って、
言葉が出なくなってしまうんです。

あなたが言えないのは、弱いからじゃありません。
過去に、大切な気持ちを否定された痛みが、まだ心に残っているからなのです。

だからこそ、今もあなたは傷ついた出来事を心の中で何度も思い返してしまう。
「あのとき、どうすればよかったんだろう」
「私が悪かったのかな」と、ぐるぐる考え続けてしまうのです。

でもね、それはあなたが「考えすぎ」だからではありません。

心が何度も思い返してしまうということは、
それだけあなたにとって大切なこと、本当に傷ついたことだったという証拠です。

その気持ちは間違っていません。大切な、あなたの心の声なのです。

【対処法】
傷ついた気持ちを書き出す方法

人に直接伝えるのは、とても勇気がいることです。だから、
まずは自分だけが見るノートに、気持ちを書き出してみませんか?

書く内容は、この3つだけ:

①何があったか(事実・出来事
例:「ランチのとき、友だちが『そういうの気にしすぎだよ』って言った」
②どう感じたか(気持ち)
例:「私の気持ちを否定されたみたいで、悲しかった。胸がギュッとなった」
③本当はどうしてほしかったか(願い)
例:「『そうだったんだね』って、ただ聞いてほしかった」

この3つを書くだけで、頭の中でぐるぐるしていたものが、不思議と少しずつ整理されていきます。実はこれ、心理学でも使われている「感情の言語化」という方法なのです。

感情を言葉にすると、脳の興奮がおさまって、
冷静に自分の気持ちを見つめられるようになります。

なぜ「表現すること」が
セルフケアになるの?

実は、表現すること自体が、心を癒やす力を持っています

感情が整理される – 頭の中でぐるぐるしていたものが、言葉になることで形が見えてくる
自分の気持ちを認められる – 表現した瞬間に「私はこう感じていたんだ」と自分で自分を承認できる
抱え込まなくなる – 外に出すことで、心の中のスペースができる
客観視できる – 書いたり話したりすると、少し距離を置いて自分の気持ちを見られるようになる

HSPの方は特に、感じる力が強いぶん、感情が内側に溜まりやすい。
だからこそ「表現する」というシンプルな行為が、最も効果的なセルフケアになります。

方法は何でも構いません。
ノートに書く、信頼できる人に話す、絵を描く、音楽にする
――とにかく外に出すことそれが、心を守る第一歩になります

セルフケアの方法|自分へのやさしい言葉かけ

ノートに書いた後は、自分に対して、友だちにかけるようなやさしい言葉をかけてあげてください。

「そう感じたのは、当たり前だよ」
「私は丁寧に生きているんだね」
「よく頑張ってるよ」

これは決して甘やかしではありません。自分で自分の味方になることは、心を守るために本当に大切なことなんです。

無理に伝えなくてもいい|HSPの自己防衛も大切

もちろん、相手に直接伝えられるなら、それも一つの方法です。
でも、無理に伝えなくてもいいのです。

距離を置く、その話題を避ける、関わる時間を減らす
――それもあなた自身を守るための、立派な選択です。

大切なのは、自分の気持ちに正直でいること
そして、自分がラクになれる方法を選ぶことです。

ひとりで抱えきれないときはカウンセリングも選択肢に

もし、何日も気持ちが重いまま、眠れない日が続いたり、涙が止まらなくなったりしたら
――それは「ひとりでは手放せないサイン」かもしれません。

そんなときは、カウンセリングや信頼できる人に話を聞いてもらうことも、
自分を大切にするための一歩です。

誰かに頼ることは、弱さではありません。自分の心を守るための、強さです。

まとめ
HSPが自分らしく生きるために

「伝えられなかった…」と自分を責めないでくださいね。

あなたが言葉にできず抱え込んでしまうのは、人とのつながりを大切にしているから。
相手を思いやれる、やさしい心を持っているからです。

その繊細さは、弱さなんかじゃない。あなたの大切な個性です。

ただ、その繊細さが自分を苦しめるのではなく、自分らしく生きる力になるように
――まずは、自分の気持ちにそっと寄り添うことから、始めてみませんか?

あなたはひとりじゃありません。
必要なときには、いつでも支えてくれる人がいます。

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